楢について

楢は、ブナ科コナラ属です。北海道から本州、四国、九州に生育。樺太、千島、朝鮮にも分布。特に、北海道産が質・量ともに有名で、「道産の楢」と呼ばれます。気乾比重は0.67です。

辺材は灰白色、心材は暗灰褐色。柾目まさめ面に虎斑とらふが現われます。材は重硬で、硬くて割れやすいので乾燥や加工が非常に難しいと言えますが硬い材は傷が入りにくく家具材にとても適した材といえます。ブナとともに曲木の材料にも適しています。中国のモンゴリナラの変種と考えられており、 我が国のナラとしては、他に「コナラ（小楢）」と呼ばれるモノもあります。北海道産の水楢と呼ばれる良質な楢材も数が少なく、近年はあまり見られることも無くなりました。

ナラをはじめブナ、カシなどは、斑ふが入るのが特徴ですが、斑ふが大きく虎の毛のような斑点模様に見えるものを虎斑とらふと呼ばれます。 昔からヨーロッパでも家具材として使われ馴染み深い材種になります。